センコーは2026年10月5日、浜松PDセンター(浜松市中央区)の屋根を使ったオンサイトPPAと、施設で使い切れない電力を市内へ供給する取り組みを発表しました。太陽光パネル容量は362.590kW、想定年間発電量は約42万kWhです。発電した電力のうち昼間の施設使用電力の約41%を再エネに置き換え、約3割と見込む余剰分は、10月1日から浜松新電力を通じて浜松市内へ供給しています。

362.590kW、想定年間発電量は約42万kWh
設備はアイ・グリッド・ソリューションズとのオンサイトPPAで導入され、2026年3月13日に系統連系して稼働を始めました。センコーの発表によると、浜松市の脱炭素経営設備導入支援事業費補助金を活用し、施設の自家消費量だけに合わせるのではなく、屋根面を最大限活用する規模としています。
発表値は年間の想定値です。日射、操業、休日、設備停止によって発電量と自家消費率は変わるため、実績の削減量や経済効果を示す数値ではありません。
| 項目 | 公表内容 |
|---|---|
| 所在地 | 静岡県浜松市中央区米津町2658 |
| 太陽光パネル容量 | 362.590kW |
| 系統連系・稼働 | 2026年3月13日 |
| 想定年間発電量 | 約420,000kWh |
| 昼間の使用電力に占める再エネ | 約41% |
| 想定余剰割合 | 発電量の約30% |
| 市内への供給開始 | 2026年10月1日 |
自家消費を超える余剰を浜松市内へ回す
発電電力はまず浜松PDセンターで自家消費します。余剰電力の運用はPPA事業者のアイ・グリッド・ソリューションズが担い、浜松新電力が浜松市内へ供給する構成です。需要家の屋根、自家消費、余剰運用、地域小売を組み合わせた地域循環型の案件といえます。
発表では、余剰電力の具体的な供給先、PPA単価、余剰電力の売買価格、契約期間、環境価値の帰属、計量・精算方法は公表されていません。これらは同種案件の収支や再エネ利用の表示を判断するうえで別途確認が必要です。
屋根を最大限使うなら余剰の扱いを先に決める
自家消費量だけを基準に設備容量を抑えると逆潮流は避けやすい一方、使える屋根を残すことがあります。今回のように余剰の受け皿を設ける方式では、屋根面をより広く使える可能性があります。ただし、系統連系の条件、余剰電力の引き取り、計量、インバランスや環境価値の扱いを契約前に整理しなければなりません。
- ✓30分値の需要データで平日・休日・季節別の余剰量を試算する
- ✓逆潮流の可否と系統連系条件を一般送配電事業者へ確認する
- ✓PPA事業者と余剰電力・環境価値の帰属、計量、精算を決める
- ✓屋根耐荷重、防水、受変電設備、停電工程を発電容量と合わせて確認する
41%と3割は想定値として読む
『昼間の使用電力の約41%』と『発電量の約3割が余剰』は、センコーが発表した想定値です。自家消費率や再エネ比率は分母が異なるため、同じ指標として比較できません。導入検討では、発電量、自家消費量、余剰量、買電削減量をkWhで分け、月別・時間帯別に確認します。
他施設が参考にすべき点は、余剰を単なるロスとせず、地域内の需要と結び付けたことです。一方で、同じ仕組みが成立するかは、小売・PPA事業者の契約条件と系統制約に左右されます。
POINT
この記事のまとめ
浜松PDセンターでは、362.590kWのオンサイトPPAで自家消費し、想定発電量の約3割に当たる余剰電力を浜松市内へ供給します。屋根を最大限使う計画では、需要データだけでなく、余剰の引取先、系統連系、計量・精算、環境価値まで先に決めることが重要です。
参考にした一次情報
本記事は各社・公的機関が公表した情報をもとに、一般的な検討ポイントを独自に整理・解説したものです。掲載組織との提携・推奨関係を示すものではなく、個別案件の設計・法令判断を代替しません。設備条件や最新制度は案件ごとにご確認ください。
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