令和7年度補正予算「省エネ・非化石転換補助金」の3次公募が、2026年8月20日に始まりました。工場・事業場型と設備単位型の申請期限は、いずれも9月28日17時です。空調、ボイラ、受変電設備、生産設備などの更新を検討している工場・倉庫にとって、補助金を使える可能性を確認する機会ですが、設備名だけで対象を判断することはできません。本記事では2026年8月31日時点の公式情報を基に、残り約4週間で最初に確認したいことを整理します。
3次公募は8月20日から9月28日17時まで
一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)の公表によると、3次公募の期間は2026年8月20日から9月28日までです。工場・事業場型と設備単位型で共通のスケジュールが示されています。締切日の時刻は17時なので、9月28日中であればよいと考えず、申請システムへの入力や添付資料の確認を前倒しする必要があります。
公募中であることと、すべての設備更新が対象になることは別です。申請区分、対象設備、補助対象経費、事業期間、省エネ効果の要件などを公募要領で確認し、自社の計画がどこに当てはまるかを最初に切り分けます。
まず「工場・事業場型」と「設備単位型」を切り分ける
工場・事業場型は、工場や事業場全体の省エネ・非化石転換を含む計画を検討する際の区分です。設備の組み合わせやエネルギー使用の全体像を見ながら、事業としての省エネ効果を整理します。
設備単位型は、SIIが示す対象設備を更新する計画で検討しやすい区分です。ただし、対象設備一覧に近い名称があるだけでは申請可否を判断できません。製品型番、能力、台数、既設設備との置き換え関係、導入前後のエネルギー使用量を確認します。どちらの区分が有利かではなく、実際の更新計画と必要資料が一致する区分を選ぶことが重要です。
- ✓工場全体のエネルギー使用を見直す計画か
- ✓対象設備を特定した更新計画か
- ✓既設・導入設備の仕様と台数が決まっているか
- ✓省エネ効果を算定できるデータがあるか
残り約4週間なら、見積より先に既設情報を集める
申請準備を急ぐときほど、新しい設備の見積だけを先に集めないようにします。省エネ効果を比較するには、現在使っている設備の型式、能力、設置年、運転時間、エネルギー使用量が必要です。既設情報が曖昧なままでは、候補設備を選んでも削減量の根拠を作れません。
設備台帳がない場合は、銘板写真、点検記録、電気・ガスの請求書、中央監視や生産管理の運転記録から集めます。複数台を段階的に更新している設備は、どの設備を今回の申請範囲に含めるかを図面や一覧で明確にします。
- ✓既設設備の型式・能力・台数・設置年
- ✓年間の運転時間と負荷の変動
- ✓直近1年程度の電気・ガス・燃料使用量
- ✓導入候補の仕様書と見積条件
- ✓配置図・系統図・単線結線図
交付決定前の契約・発注は、必ず公募要領で確認する
補助事業では、契約・発注・着工の時期が重要です。工期を急ぐために先に注文した結果、補助対象として扱えなくなることを避けるため、交付決定前に行ってよい行為と、行ってはいけない行為を公募要領で確認します。見積の取得と発注は同じではありません。
また、補助金の申請工程だけで設備更新を決めないことも大切です。停電や操業停止が必要な工事、受変電設備の改修、搬入経路、消防・建築・高圧ガスなどの確認がある場合は、申請資料と施工工程を並行して整理します。
今から間に合うかは、資料の揃い方で判断する
既設設備と導入候補が決まり、省エネ効果の計算に使うデータが揃っている場合は、3次公募に向けて申請要件を具体的に確認できます。一方、更新対象が決まっていない、現地調査が必要、社内決裁や資金計画に時間がかかる場合は、締切だけを優先すると設備選定が粗くなります。
今回の申請が難しい場合でも、調査は無駄になりません。既設設備一覧、エネルギーデータ、更新優先順位を整えておけば、次回の支援制度や補助金を使わない更新判断にも利用できます。『補助金があるから設備を選ぶ』のではなく、『必要な更新計画に使える制度があるか』の順で考えます。
担当者が今週中に行う5つの確認
最初の1週間で対象設備と不足資料を特定できれば、申請を進めるか、次の更新機会へ準備を回すかを判断しやすくなります。社内、設備会社、申請支援者で同じ前提を共有してください。
- ✓公式の3次公募要領と対象設備一覧を確認する
- ✓更新対象と既設設備の情報を一覧にする
- ✓エネルギー使用量と運転時間を集める
- ✓見積の範囲・除外事項・工事条件を揃える
- ✓社内決裁、申請、発注、工事の期限を一本の工程表にする
POINT
この記事のまとめ
省エネ・非化石転換補助金の3次公募は、2026年9月28日17時が期限です。まず申請区分と対象設備を確認し、既設設備の仕様、運転時間、エネルギー使用量、導入候補の見積条件を揃えます。締切だけを優先せず、交付決定前の契約・発注条件と実際の工事工程まで確認して進めることが重要です。
設備更新の進め方を相談する
更新候補の設備、現在のエネルギー使用量、希望時期を確認し、見積・現地調査の前に整理したい条件をまとめます。補助金の採否を保証するものではありません。
- ✓更新候補と既設設備の仕様を確認
- ✓エネルギー使用量と省エネ効果の算定条件を整理
- ✓申請・発注・工事の工程を確認
参考にした一次情報
本記事は各社・公的機関が公表した情報をもとに、一般的な検討ポイントを独自に整理・解説したものです。掲載組織との提携・推奨関係を示すものではなく、個別案件の設計・法令判断を代替しません。設備条件や最新制度は案件ごとにご確認ください。
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