経産省、蓄電池の安定供給方針にサイバー要件追加へ|10月5日まで意見募集

経済産業省が蓄電池の安定供給確保に関する取組方針の改正案を公表。SCS評価、JC-STAR、インシデント報告、調達先管理の追加内容と蓄電池調達への影響を整理します。

経済産業省は2026年9月4日、経済安全保障推進法に基づく「蓄電池に係る安定供給確保を図るための取組方針」の改正案を公表し、意見募集を始めました。改正案では、国の認定を受ける供給確保事業者にサイバーインシデントの報告体制を求めるほか、SCS評価制度の★4、JC-STARラベル付きIoT製品、調達先のセキュリティ評価を推奨する内容が加わります。一般の工場や蓄電所へ直ちに一律適用される規制ではありませんが、蓄電池メーカーやサプライヤーの選定条件へ波及する可能性があります。本記事は2026年9月4日時点の改正案と現行方針を比較して整理しています。

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改正案の意見募集は2026年10月5日必着

意見募集は2026年9月4日から10月5日までです。e-Govの受付締切は10月5日0時と表示されているため、電子提出は実質的に10月4日中の対応が安全です。対象は蓄電池、蓄電池部素材、蓄電池製造装置の安定供給に関する取組方針で、今回の公募そのものは設備導入補助金の募集ではありません。

経済産業省が示した改正理由は、改正経済安全保障推進法に伴う事項の追加、サイバーセキュリティ対応を求める事項の追加、文章表現の統一です。現段階は改正案であり、意見募集後に最終決定されます。

  • 公示日:2026年9月4日
  • 意見募集:2026年9月4日~10月5日必着
  • e-Gov受付締切:2026年10月5日0時
  • 対象地域:全国
  • 制度の状態:改正案・意見募集中
  • 最終確認日:2026年9月4日
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認定事業者にインシデント報告体制を追加

改正案は、供給確保計画の認定を受けようとする事業者の実施体制を、現行の3項目から5項目へ増やしています。追加案の一つは、第三者への事業譲渡、成果物の譲渡、使用許諾などを行う場合に、あらかじめ経済産業省と支援法人へ連絡できる体制です。

もう一つは、取組の範囲にかかわらずサイバー攻撃を受けた、または受けたおそれがある場合に、経済産業省を通じて国家サイバー統括室へ速やかに報告する体制です。認定事業者にとって、製造ラインや社内システムのセキュリティが供給継続の要件としてより明確になります。

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SCS★4とJC-STAR製品の利用を推奨

改正案では、認定供給確保事業者に対し、2027年3月から運用開始予定の「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」で★4を取得することを推奨します。さらに、JC-STARのラベルを取得したIoT製品の使用を推奨し、ルーターやネットワークカメラには★3の製品を挙げています。

対象は自社だけではありません。原材料や部品を直接供給する調達先にも、実態に応じてSCS★3または★4の取得と、JC-STARラベル付きIoT機器の使用を勧める内容です。セルや部素材だけでなく、工場設備、ネットワーク、監視機器を含むサプライチェーン全体を確認する方向が鮮明になっています。

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定置用蓄電池の制御ソフト要件も引き続き重要

現行方針にも、定置用蓄電システムを生産する場合は、制御ソフトウェアの脆弱性を点検・評価し、対策を実施することが盛り込まれています。改正案ではこの製品側の要件を残したうえで、事業者の報告体制と調達先まで含む評価制度を追加しています。

系統用・産業用蓄電池は、EMS、PCS、遠隔監視、アグリゲーターとの通信など外部接続点が多い設備です。今回の改正案は国の認定供給確保事業者向けですが、需要家や蓄電所事業者も、見積の段階で通信経路、認証、脆弱性対応、更新期限、障害時の連絡先を確認しておく意味があります。

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一般の蓄電池導入企業へ直ちに義務化されるわけではない

SCS評価やJC-STARの記載は、改正案上では認定供給確保事業者とその調達先への推奨です。国内で販売されるすべての蓄電池や、すべての工場・倉庫へ一律に認証取得を義務づける内容ではありません。また、外国製蓄電池の使用を一律に禁止する規定でもありません。

一方、国の支援を受ける製造基盤や、長期脱炭素電源オークションなど経済安全保障上の認定セルを重視する制度では、メーカーの認定状況や供給体制が設備選定へ影響します。今後の公募要領や調達仕様で、サイバーセキュリティ評価がどのように条件化されるかを個別に確認する必要があります。

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蓄電池の見積・調達で確認したい7項目

価格と容量だけで比較すると、通信機器や保守のセキュリティ条件が見積外になりがちです。メーカー、システムインテグレーター、施工会社、遠隔監視事業者の責任分界を一枚に整理し、誰が更新と初動対応を担うかを契約前に確認します。

今回の改正案はまだ最終決定前です。認定供給確保事業者や調達先に該当する企業は、SCS評価の取得時期、対象拠点、既存製品の扱い、報告手順への意見や実務上の懸念を、期限内に一次資料へ沿って確認してください。

  • セル・部素材・PCS・EMSのメーカーと製造拠点
  • 供給確保計画の認定対象と採用セルの関係
  • ルーター・カメラなど通信機器のJC-STARラベル
  • 遠隔接続の認証方式とアクセス権限
  • 脆弱性情報の通知・更新・サポート期限
  • インシデント時の連絡先、停止判断、復旧責任
  • サプライヤー変更・事業譲渡時の情報共有

POINT

この記事のまとめ

経済産業省は、蓄電池の安定供給確保に関する取組方針へ、認定事業者のサイバーインシデント報告体制と、SCS★4、JC-STAR製品、調達先評価の推奨を追加する改正案を公表しました。意見募集は2026年10月5日必着です。すべての蓄電池導入企業へ直ちに一律適用される規制ではありませんが、今後のメーカー選定や調達仕様では、供給体制とサイバー対応を同じ見積条件で確認する重要性が高まります。

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産業用・系統用蓄電池の設備条件を整理する

蓄電池、PCS、EMS、通信機器、受変電設備、施工範囲を確認し、見積条件を整理します。供給確保計画の申請支援やサイバーセキュリティ認証の取得代行を提供するものではありません。

  • セル・PCS・EMSのメーカーと供給体制を確認
  • 通信方式と遠隔保守の責任分界を整理
  • 障害・脆弱性発生時の連絡と復旧条件を確認
資料がすべて揃っていなくても、現在分かる範囲からご相談いただけます。
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本記事は各社・公的機関が公表した情報をもとに、一般的な検討ポイントを独自に整理・解説したものです。掲載組織との提携・推奨関係を示すものではなく、個別案件の設計・法令判断を代替しません。設備条件や最新制度は案件ごとにご確認ください。

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