自家消費太陽光は、パネルを何枚載せられるかだけでは判断できません。発電する時間と電気を使う時間がどれだけ重なるか、屋根や受変電設備が工事に対応できるかまで確認して、初めて現実的な概算になります。
最初に揃えたい5つの情報
精度の高い一次検討には、電力の使い方と建物条件の両方が必要です。すべて揃っていなくても検討は始められますが、次の資料があると導入規模と自家消費率を具体化しやすくなります。
- ✓直近12か月分の電気料金明細
- ✓可能であれば30分ごとの使用電力量データ
- ✓屋根伏図・平面図・立面図
- ✓キュービクルの単線結線図と設備容量
- ✓建物の稼働日・稼働時間と今後の設備更新計画
年間使用量だけでは足りない理由
同じ年間使用電力量でも、昼間に安定して電気を使う工場と、夜間・休日の比率が高い施設では、適正な太陽光容量が変わります。発電量が需要を上回る時間が多いと、余剰電力の扱いを別途考えなければなりません。
そのため、年間合計だけでなく月別・時間帯別の需要を見ることが重要です。30分値がない場合は、稼働時間や設備の使い方から仮定を置き、仮定であることを明示して段階的に精度を上げます。
図面がない場合も、そこで止めない
古い建物では図面が見つからないことも珍しくありません。その場合は航空写真や登記・既存資料で概算面積を確認し、現地調査で障害物、屋根材、劣化状況、搬入経路を確認します。
重要なのは、概算と確定を混同しないことです。机上段階で分かる範囲、現調後に確定する範囲、構造検討が必要な範囲を分けておけば、初期判断を早めながら手戻りを抑えられます。
POINT
この記事のまとめ
資料が十分でなくても、分かる範囲から一次診断は可能です。まず電気料金明細と施設所在地を共有し、次に必要な情報を絞り込むのが最短です。
本記事は一般的な検討ポイントを整理したもので、個別案件の設計・法令判断を代替するものではありません。設備条件や最新制度は案件ごとにご確認ください。